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頭の中はゲームでいっぱい

やったひとも、やってないひとも

長くなったので先に結論。

  • ポケモン金銀は、良くも悪くも「赤緑の続編」として作られている。
  • ルビサファ以降は初心者を第一に考えて作られている。

なぜこのような結論に至ったのかというと。


ポケモンは金銀が一番おもしろかった」という意見をよく見る。
僕も金銀はおもしろいと思う。ただひとつ気になるのは、「赤緑が一番」「ルビサファが一番」みたいな意見はあまり見ないのに、「金銀が一番」はよく見かけること*1。他のだって金銀に負けないくらいおもしろいのに、金銀がずば抜けているという人が多いのは、きっと何か秘密があるに違いないと思った。


それで、僕は金銀のどこが好きかなあと考えた。そして金銀の特異点は「カントー地方に行けること」にあると気づいた。
赤緑の舞台だったカントー地方は、ちゃんと全部の町があってジムリーダーとも戦えて、BGMも赤緑のもののアレンジ、さらに最後は赤緑の主人公レッドと対決*2。ここらへん僕はすごく好きなんだけど、赤緑をやっていない人にとっては、「レッド? 誰よ」でおしまいになってしまう。だからこのおもしろさは赤緑を遊んだ人でないとわからない。つまり何が言いたいのかというと、「金銀は赤緑をやった人を強く意識して作られている」ということ。
他にも、図鑑完成が難しいのも経験者向けだと思う。単純に総数が増えただけではなく、金と銀のほかに前作も必要なのでハードルが高い。
これらが良くも悪くも赤緑の続編となっている点。金銀独自のおもしろさは、「続編もののおもしろさ」とまとめられるのではないかな。


その点で比較すると、ルビサファ以降はポケモンを初めてプレイする人を常に念頭において作られていることがわかる。金銀の続きとしてではなく、新しいゲームとして。
ルビサファは、ハード的な問題があって金銀までのポケモンを連れてくることが出来ない。今までのポケモンファンからは不満が多かったが、これによってプレイヤーのリソースはリセットされた。ポケモン経験者も見経験者も、本当に何もポケモンを持っていない状態でのスタートになった。
そして、金銀からポケモンを連れてこれないばかりか、今までのポケモンの多くがルビサファでは捕まえられない*3。これは、図鑑完成が難しくならないようにするためだと思う。
新バージョンになったら、たくさん新しいポケモンを登場させたい。でもポケモンの種類が増えたら図鑑完成が難しくなる。それでも図鑑完成の達成感を味わってほしい。こんな葛藤の中生まれたのがホウエン図鑑ではないかと思う。ホウエン図鑑なら総数も多すぎないし、ルビーとサファイアだけで完成できるから前作を持っていなくても大丈夫*4


ファイアレッドはチュートリアルがやたら親切になった。「バトルは、相手のHPを0にしたら勝ち」という、いわばゲームの常識とも言えることまで教えてくれる。これはもうポケモン初心者」よりも「ゲーム初心者」をターゲットにしている。
ダイパも操作方法の説明が丁寧。シンオウ図鑑なんて全種類見ただけで完成になっちゃう。


今度のプラチナはどうかというと、「ポケモンをやったことがある人に触ってもらいました」というCMをやっていて、こういうのもありなんだと感銘を受けた。あれぐらいの世代の人たちが赤緑世代で、こんなアプローチの仕方があるのかと。一度離れていった人たちに「変わらないおもしろさがあるよ」と言えるのは、実はすごいことだと思う。


そんなわけであの結論にたどり着いた。こうやってポケモントレーナーが増えていったら、いちポケモンファンとしてうれしいなあ。

*1:あくまで僕の体感だよ。

*2:これがカントー地方ではないのはわかってるよ。

*3:この点はダイパでは少し解消されたかな。

*4:ただヒンバスという難関もあったり… しかも全国図鑑完成となると歴代最高難易度。